書評:ブランドの育て方 西澤明洋著 (エイトブランディングデザイン代表)
【概要】
ブランドとは伝えるべき事を整理して正しく伝える事だ。その定義取り、ブランドごとの良い点(想い*強み)を整理してどんな手法で伝えたのかを事例ごとに見て行く内容。
大企業じゃなくても、ブランディングはできる!
経営資源としてのブランドをいかに作り、育てるか。企業のブランディングで数々の成功を収めている若き経営者とデザイナーのコンビが、きらりと光るブランドを持つ企業を訪ね、6人の経営者にインタビューを敢行。ブランディング成功のしくみ(秘密)を探った。
■気鋭の若手経営者&デザイナーが、あのブランドに 体当たりインタビュー!
・DEAN&DELUCA
・六花亭製菓
・ドラフト
・トーヨーキッチン&リビング
・スノーピーク
・MARKS&WEB
■ブランドを育てる21のしくみ
ブランドを育てるために経営者が何を考え、どう行動してきたか。マーケティングから商品開発、デザイン、人材育成まで、インタビューで見えてきた共通項から、成功するブランドづくりの秘密を分析。
(amazonより引用)
【メッセージ】
ブランドとは伝えるべき事を整理して正しく伝える事だ。
成功しているブランドはそれがうまく回っているよ。
【感想】
やりたい事(コンセプト)*やれる事(リソース)*やるべき事(エンドユーザーのニーズ)が重なるところに勝機はあるという考え方は最近呼んだキャリア論とも重なっていて納得感があった。やりたい事(コンセプト)とは違うところで走り出してしまうと無理が生じてくると確信した。
【要約】
第一章 ブランドの強さの秘密
1. ディーン&デルーカ
共通のゴール意識を持った人材を集め、他社に無いドメインで勝負しているから。
*やりたいこと、やるべきことありきでやれることを増やしていった例
2. Marks & Web
商事出身30歳二代目イケメン社長が、家業のいいところ(=技術)を生かしてブランディングし、リテール業界の穴に当てはめて実績を伸ばし、組織体制を構築したから。
*やれることを棚卸ししたときに、やるべきことと合致した部分が見つかったのでやりたいことを持ってきた例
3. Snow Peak
「自然は思考のライフスタイル提案を実現する」というコンセプトのもと、エンドユーザーの声を常に取り込める仕組みを作ったから。
*やりたいこと、やるべきことに基づき、やれることのバランスを変えてより理にかなった方法にシフトした例
4. トーヨーキッチン&リビング
デザインで差別化したキッチンを、エンドユーザーと問屋両方にアピールした事により販売価格(仕切値)が上がり、エンドユーザーにも好まれるようになったから。
(最終的にお金を払うエンドユーザーに選ばれれば中間業者は従わざるをえない)
*すくないリソースをやりたいことに思い切って振った事で、ユーザーのニーズに合ってきた例
5. ドラフト
経営者目線で営業・販売まで見据えた総合デザインをしてきたから。
(それは自社で飲食店など色々やってみて明確にわかった事なので、それができる組織を作る)
*エンドユーザニーズ(やるべきこと)が、自分自身がエンドユーザーと同じ立場になってみることでよくわかったので、それをコンセプト(やりたいこと)にし、それを実現できるリソースを整えた例
6. 六花亭
やれることの拡大こそ力を入れるべき事で、それが拡大していい仕事をするようになった結果ブランドも大きくなっていったから。
(ブランドはお客さんが見て感じる物だから、自分たちはどうこう見られようとはせずにだまって組織を作り意識を統一していい仕事を手を抜かずにしていけば結果につながるよ)
*やれることを増やして行くことでエンドユーザーのニーズがついてきて、コンセプトも浮かび上がってきた例
第二章 ブランドを育てる21の仕組み
これは上記のような要点を抜き出した物なので割愛